点字の一つの単位を「マス」と呼びます。
点字の一マスは、縦3点、横2点の6点で構成されています。突面から見て、左上の点を「1の点」、左中を「2の点」、左下を「3の点」といい、同様に右上、右中、右下をそれぞれ「4の点」「5の点」「6の点」と呼びます。
まずは、点字の一覧表をご覧下さい。
点字の五十音は、母音を表す1・2・4の点と、子音を表す3・5・6の点によって構成されています。ただし、ワ行はア行を最も下の位置に下げ、ヤ行はそれに4の点を加えて表します。
従って、「ア・イ・ウ・エ・オ」の点字を覚えてしまえば、あとはそれにどの点を加えるかで、五十音の点字を簡単に覚えることができます。
例えば
ア イ ウ エ オ
●○ ●○ ●● ●● ○●
○○ ●○ ○○ ●○ ●○
○○ ○○ ○○ ○○ ○○
に6の点を加えると
カ キ ク ケ コ
●○ ●○ ●● ●● ○●
○○ ●○ ○○ ●○ ●○
○● ○● ○● ○● ○●
となり、さらに5の点を加えると
サ シ ス セ ソ
●○ ●○ ●● ●● ○●
○● ●● ○● ●● ●●
○● ○● ○● ○● ○●
になります。
最近小学校では、 団子三兄弟の変え歌 で点字を教えているところもあるそうです。
六つの点の組み合わせでは、63通りの文字を表すことができます。二マス(12点)使えば、空白のものを除いて4094通りの文字を表すことができます。この組み合わせが、一本の指に馴染んで触読できる範囲です。
余談になりますが、漢点字は8点式ですが、余分につけた2点は漢字とかなを区別するためのもので、漢点字も漢字本体は6点で表しています。
現在日本で広く使われている点字は、平がなとカタカナの区別がなく、漢字もないかな体系です。その制約の中で(合理的ともいえるのかもしれませんが)、日本語を理解しやすく表現するために、さまざまな工夫がされています。