現在日本で広く使われている点字は、平がなとカタカナの区別がなく、漢字もないかな体系です。その制約の中で(合理的ともいえるのかもしれませんが)、日本語を理解しやすく表現するために、さまざまな工夫がされています。

点字は発音通り書く

キョーワ イイ テンキデス。

○● ○● ○○ ○○    ●○ ●○    ●● ○○ ●○ ○○ ●● ●● ○○
○○ ●○ ●● ○○    ●○ ●○    ●● ○● ●○ ○● ●● ○● ●●
○○ ○● ○○ ●○    ○○ ○○    ●○ ●● ○● ○○ ●○ ○● ○●

上の例のように、点字は発音通り書きます。「きょうは」とは発音しないからです。

あなたの名刺にお名前を入れて下さい

苗字と名前の間は一マス空けて書きます。

コイズミ ジュンイチロー

○● ●○ ○○ ●● ●○     ○● ●● ○○ ●○ ●○ ○● ○○
●○ ●○ ○● ○● ●●    ○● ○● ○● ●○ ●● ●● ●●
○● ○○ ○○ ○● ●●    ○○ ○● ●● ○○ ●○ ○○ ○○

さんの場合は、「ず」は「゛」を先に書くこと、「じゅ」という拗音点字が別にあること、「いち」は数字ではなくかなで書くことに注意します。

私たちは、点字入りの名刺をいただけるととてもうれしいです。

名刺に電話番号も入れて下さい。

点字は限られた点の組み合わせでできています。1の点は「あ」にも「1」にも「A」にもなります。

そこで数符や外字符を前置することで五十音と区別します。

数字を書くときは、一字ずつ数符を前置しなくても続けて書くことができます。

電話番号の区切りには、ハイフン(36の点)を入れます。そして、続けて数符を前置して番号の続きを書きます。

名刺という限られたスペースに住所まで書くことはできませんが、お名前、肩書き、連絡先である電話番号を書いていただけるとうれしいです。

小説などの本を点訳していただけるのはとてもうれしいのですが、まずは名刺や飲食店のメニュー、電化製品の取扱説明書など、身近なところからご協力いただけるとうれしいです。


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